高知ちかもり上映会 観賞直後の39人の声

・貴重な映画を鑑賞でき本当に良かったです。正直、今は重い気持ちですが、すべてがうまくいくわけではなく、これが現実。そして私たち一人ひとりが考え続け、守り続けていくことで、わずかでもいい結果が出ると信じたいです。本当に良い機会をいただき、ありがとうございました。

・とてもよかった。企画下さって、ありがとう。

・精神病院をなくすことは、患者が自由を手にするだけでなく、自分は健常者だと思っている人が、自分の中にある狂気とつながるきっかけになるのではと思いました。

・待望の映画だったので、観ることが出来、良かったです。時間があっという間に過ぎました。私達もがんばらねばと思いました。企画してくださってありがとうございます。精神病院解体しましょう。

・“自由こそ治療”、この言葉が深すぎてまだ理解しきれない。“身体を自由にしても心がまた縛られている”、すごくすごく考えさせられる言葉がたくさんあった。一人ひとりの語りに耳を傾けることから全てが始まる。それを実現させた人たちの歴史はとても勇気になった。ありがとうございました。

・今回の上映会に参加できて、とても有意義な時間を過ごすことができました。
 精神病患者さんとわたしの違いは紙一重だと常々思っています。でも、新しいことを始  めるには、一人でもだめだし、一時でもだめで、気が遠くなるような忍耐が必要だと思いました。

・来てよかった。同じ時代に、このようなことがあったというのが信じられない。人間は、人間らしくあつかわれてこそ人間になるのだと思う。人は人によって傷つくが、人によって救われるのだと思う。バザーリア先生のように、神様のお使いはたくさんいる。たくさんの方に見てもらいたい、深い映画でした。ありがとうございました。

・今日は大変お世話様でした。長い年月、多くの人々の理解の上に法制度がなされたことの一端が解りました。「この苦しみが有るから狂人になるのか、狂っているからこんなに苦しむのか」このセリフが強烈に頭に残りました。地域の1人1人が、1歩ずつでも学びを深めていく意識は深いものが有ると思っています。ありがとうございました。

・日本も素の姿をみせて問う形がいつになるのだろうと感じました。イタリアの方の勇気はすごいと思います。バザーリア法がこれからどうなっていくのか注視しないといけないと思いますが、啓発、教育が意識を徐々に変えるものと感じます。

・どんな場面でも対話の必要性を痛感しました。

・今までは知らないことが多く、今日の映画を見て、改めて勉強になりました。人との接し方なども私自身、今後考えていきたいと思っています。

・感動しました。定期的に上映して、患者さん、ご家族、医療者、たくさんの人に見て欲しいです。(2回に分けて、観れてもいいですね。)育児放棄しているナースはたくさんいます・・・

・精神障害者となった人達も市民であることは変わりなく、どこにいても普通に暮らせるような社会の整備の仕方がとても大切なのだなと、改めて考えさせられました。

・何事も変えていくためには、大変な時間と労力が必要だと実感した。絵空事だけでも進まず、実践と工夫が必要。

・バザーリア法の背景がとてもわかりやすかったです。小さい街ですが、自分の住んでいる地域にも精神障害者の人権、障がい者の権利が広く唱われることを願います。本日は関係者の皆様ありがとうございます。

・重いものをずしりと感じました。何十年も前にこうしてたたかって、力を注いできた人がいるということを知って、とても胸が熱くなりました。日々の中で埋もれてしまわず、大事にしていかないといけないことをたくさんもらったように思います。

・とても良い映画でした。精神保健福祉にたずさわる者としても、一人の地域の住人としても、考えさせられる内容でした。家に持ち帰って、もう少し映画の内容を見つめなおしたいと思いました。

・すばらしい映画でした。いろいろ、これから勉強していきたいと思いました。

・良かったです。が、精神病当事者にとっては少し重たく、暗いという印象を受けました。考えさせられる映画でした。

・昔の精神病院は、大変な暴行が行なわれていたことが、信じられないように思います。患者の人権を守りながら、よりよく前向きに治療に取り組む必要を感じます。ありがとうございました。

・大変素晴らしい映画でした。来場して良かったと思いました。勉強になりました。

・過去の状況、どのように思われているのかという所を改めて理解し、考えさせられました。今はどのような支援が必要か考えていかないといけないと感じた。

・いい映画でした。病気ではなく、人を見る。今は精神病院の印象も随分変わってきたように思います。

・人間の尊厳を守ることの尊さと厳しさを感じました。

・障害を持った人に対する偏見は、まだまだあると思います。自分も微力ではあっても今後の社会のために、お手伝いできればいいと思います。ありがとうございました。新しいことを成し遂げるには、苦労や時間がかかることを思い知りました。

・長い時間を感じさせず、精神科医療について考えさせられる映画だった。

・精神障害のある方が当たり前に地域で生活するために、いろいろな人々が知恵を出し合い、誠意をもって関わってきたことがよく分かる映画でした。現場に戻っても、この精神を再認識して、障害をもつ方の歴史や人生観を大切にしていきたいと思います。

・素晴らしい映画でした。人間として「生きる」ことの意味を深く考えさせられました。人間の心の中の「闇と光」は誰にもあると思います。「生命(いのち)」を生かす、育む、信念が必要と感じました。ありがとうございました。

・これを上映していただきましたこと、ありがとうございました。

・色々なことを考え、感じました。
私も医療で働いていますが、人を“みる”ということはどういうことだろうと思いました。ある一つの場所に入れられて、時に自分では抑えることのできない衝動や興奮におさえがいるなど、止めてもらうことも必要で、その止めることをするためには、“みる”ことが必要になると思います。でも、それが日常的になると違う意味での“みる”ことになっていくとも思いました。はっきりとした境は分かりませんが“みる”ことの難しさを考えました。

・病院廃絶は、何とも難しい問題だと思う。

・もっと多くの方に観て頂きたいと思いました。互いを思いやり、助け合って皆が生活できる社会をより身近に感じられました。

・考えさせられることの多い内容でした。家に帰ってじっくり考えてみます。

・すばらしい映画をありがとうございました。どこの国にも差別と言うことがあるのかなと思いました。悲しいです。

・こんな歴史があって、今日の治療につながっている事がわかり考えさせられました。有難い事だと思います。今日はありがとうございました。

・精神科の歴史を知ることができた。また、障害者の人権について考えることができました。

・すばらしい映画を観られて、本当によかったと思います。ぜひ、多くの人に見てもらいたいです。信念を持って、あきらめずに続けることが、どんなに大切なことかを実感し、勇気づけられるようでした。

・当たり前に暮らすことが私達誰ということなく皆が大変なことだと思いました。一緒に支え合って暮らしていくこと、これからも考え続けたいと思います。ありがとうございました。

・良かったです。どうも有難うございました。

(社会医療法人近森会「地域生活支援センターこうち」主催上映会でアンケートに答えた39人)

※映画をご覧くださった方々の声を対話につなげ、自主上映運動をさらに盛り上げていくために、主催者の方の了解を得て、掲載させていただきました。


with himに感動!

 オープニング上映会、参加させていただきました。とてもいい映画でした。久しぶりに、本当に感動でした。
 精神障害を持つ人たち、その家族、支援する人たち……いろいろな状況が描かれていて、人が生きる現実をあらためて考えました。
 精神障害を持つ人たちと共に生きる……ということ、「for himではなくwith him」であるということが、どの画面からも感じられて、私たちにバトンが手渡された気がします。
 大学の大教室で、プロジェクター用の小ぶりなスクリーンに映し出された映像を、それぞれが食い入るように見つめながら、少し涙したり、笑ったり、……最後には全員で拍手が起こりました。この涙って、人間への涙なんだなあと思いました。今後の上映も、きっと誰もの心を揺さぶっていくような気がします。(東京都 小島操)



精神保健の歴史的転換点を描いた第一級の映画

 戦争がらみの恐ろしい事件によって心を閉ざしたボリス。溢れすぎるエネルギーを上手く扱えなかったマルゲリータ。二人が病者として幽閉された精神病院で、院長としてその人間的苦悩と向き合い、心の鎖を解いていくバザーリア。この哲学者然とした精神科医は、「生きる苦悩が極大化した人々」にとことん寄り沿っていく。
 若きトリエステ県知事ザネッティが「白紙委任状」を条件にバザーリアを院長に招いたところから、トリエステの精神病院解体が始まり、ついには180号法という国中の精神病院を廃止する法律の制定にまでこぎ着ける。イタリア精神保健のパラダイムシフトの歴史的転換点を描いた点で、一級のドキュメンタリー的要素もある。僕は、バザーリアに惚れた。(山梨県 竹端寛)


ただのハッピーエンドではないリカバリー物語

 先日のリカバリーフォーラム前夜祭での初回上映、想像以上にパワフルでした。それぞれの立場の人々の想い、そして動かそうとする力……そこにはリカバリーの物語があり、決してただのハッピーエンドではないルポとして、現実的な世界をみせてくれるものがありました。
 その世界を創り、現していくのは、わたし達です。(広島県 湯原多香子)


医療の枠を超えた文化レベルの対話をしよう

 観終わって「疲れた」というのが正直なところです。人が生きるってこんなに色んなことがあるんだなと思いました。  私は精神科医ですが、心の病気や障害を持つ人が、「どのようになる」のを支えるのが自分の仕事だろうかと思うことがよくあります。なぜなら、病気をもつ彼らにも思慮深い優しさや、深い悲しみを感じている部分があり、決してそれは治療の対象ではなく、自然なことであり、そのままであり続けて欲しいと思うことがあるからです。むしろ私のほうが、癒され、改めて心の奥深さに気づかされることが多いからです。
 そして「治療とは何か」という問にもぶつかることがよくあります。バザーリアは「自由こそ治療だ」と言い切っているのがすごいと思います。まだ、私には充分その意味は分かっていないように感じますが、良い部分は伸ばし、人との関係をとるのに困難となっている障害や病気の部分をどう乗り越えるかということについては、百人いれば百種類の方法があり、それを共に考えていくことが本来の人間らしい治療なのではないかと感じました。
 障がい者が苦労すること、家族が苦労すること、支援者が苦労すること、街の人が苦労すること、これらは失敗だと捉える人もいると思います。そいう人の眼にはこの映画はどんな風に映ったのでしょうか。
 私は苦労することは人間らしい自然なことだと思います。私自身は病気ではありませんが、苦労をしていないか、というとそれは違います。苦労を通して、人との関係が強まり、自分のことがよく分かっていくように感じます。そして、生きることを楽しんでいるように思います。もちろん、疲れないわけではない。映画を観終わったあとの「疲れたな」というのはそれに近い疲れのような気がします。
 その苦労がなく、蓋をされている方が楽だと思うときもあると思います。しかし、それは苦労をする勇気がなかったり、人との関係を作れる自信がなかったり、自分には何もできないと感じている時にそうなるように思います。この映画ではそのような状況が決して本人の要素だけではなく、家族や支援者、ましてはそこに生きる文化や経験、人の考え方による影響が大きいのではないかと提言しているように感じました。
 つまりは医者・医療の力だけではなく、もっと大きなレベルで文化にも訴えていく必要があるのだと思います。訴えるというよりも、交流するという方がよいのでしょうか。交流することで誰もが蓋をせずに向き合うための勇気や仲間や希望が見えてくる可能性を感じました。
 これから私は、これまでの日本の精神医療の歴史を踏まえ、新たな世代として「病院」という枠を超えて、気持ちをひとつにできるような対話や交流する場を作っていくことができたらと考えています。(千葉県 藤井和世)